800km歩いたら許してくれますか?

2016年、21歳の女子大生がカミーノデサンティアゴフランス人の道を踏破したお話です。

12日目、さよならの地はブルゴス

 

現在スペインは夜中12時30分です。

あれ?アルベルゲの消灯時間は?

と、思ってるみなさんの為に説明しよう。

 

なんと、30キロ近く歩いて、やっとの思いで大都市ブルゴスにたどり着いたにも関わらず、

アルベルゲが満室で、泊まれませんでした!!!絶望です。

満室とかあんの!!?

 

 

というのもまさに今日、ブルゴスでは有名なフェスティバルが行われてたんですね〜。

 

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みて、この道に溢れる人の数。 

そら泊まるとこなくなるわ。

 

 

ということで、1時間ほど電話をかけまくってようやく空きを見つけた町の片隅のホステルに滞在中です。

 

 

 

お祭り騒ぎなのはなにもブルゴスの町だけではありません。

 

私たち巡礼者も、今日は羽目を外して騒ぎまくりました。

 

というのもここブルゴスは、巡礼者の別れの地でもあるんですね。

 

フランスから歩き始めた巡礼者のうち、数多くがこの町で巡礼路を去ります。

(ブルゴスは大都市で、多方面に交通アクセスが開かれてるんで。)

 

理由は色々。

まずカミーノデサンティアゴを踏破するのに必要な1ヶ月以上の長い休みが取れる人は少ないです。

仕事の休みを工面して巡礼をしている人たちは、大抵ブルゴスで一度巡礼路を去ります。次の休みにここから再開するという人も多いです。

 

またブルゴスからレオンまでの約200キロは景色に変化が少なく、巡礼路の中でも精神的にキツイ区間と言われています。ということで、長距離ハイキングとして巡礼路を楽しんでいる人たちも、ここで止める人が多いです。

 

またここまでの厳しい山越えの為、怪我や体調不良でリタイヤせざるを得ない人もいます。

 

ということで、ここまで共に頑張ってきた数多くの仲間が、明日にはこの巡礼路去るわけです。

 

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昨日、共に歩く仲間ついて書いたところなのにね!!!(笑)11日目、ひとりとは。 - 800km歩いたら許してくれますか?

 

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写真はえーっと、三次会の様子かな?(笑)

 

 

みんなそれぞれさみしいけど、それを誤魔化すかのように飲んで、食べて、踊って、とても楽しい夜になりました。

 

出発から一緒だったドイツ人のミケルが、

"僕は明日には普通の生活に戻るけど、僕の人生とともに道はずっと続いていくよ!!"

とか言ってみんなをうるっとさせてましたが、

"いや、私は明日も物理的に道続いてるからあんま飲まさんといてくれ!!"

と思う私なのでした。

 

 

仲間ができると、別れが辛いですね。

彼らとはきっともう二度と、死ぬまで会うことないんじゃないかなと思います。

 

それでも、ここで出会えたことは素晴らしい。

人との出会いって、最高やな。

と感じる夜でした。

 

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11日目、ひとりとは。

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朝歩いてると、ほんの10分間ほどですが、360度がこんな空の色をしてる時間があります。

 

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ほんとに360度、どこをみてもこのグラデーション。

囲まれてます、私。

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こんなきれいな空ある!?

 

ていうぐらい素敵です。

この道を歩けることの幸せを感じる瞬間です。

(朝のこの瞬間だけな!!!)

 

 

 

さてさて今日はベロラドから歩き出したんですが、25キロ地点で止まってしまいました。

ほんとはもう1つ先の町まで行く予定だったんですが、力尽きました…

現在サン・フアン・デ・オルテガという村(というか教会しかないけど)で寝袋にくるまっております。

 

 

今日も前半の数キロは相変わらずの平坦区間を歩いてました。

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ほんまに大地しかないです。

 

 

しかし!!

すっかり忘れてたけど、今日はオカの山越えがあったんや…。

 

ピレネーほどではないですが、このオカもスペインの立派な山です。

なめてたら痛い目にあいました。(笑)

 

というのも昨日は誰かが食堂にギターを持ってきたことから、騒ぎまくり飲みまくりの夜となったんですね、

ということで二日酔い+寝坊からのスタートやったんです。

 

そして午後一番、暑さ最高潮の時間に山岳地帯に突入。

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…凄まじい登りにやられました。撃沈。

 

15キロほどは進んだんですが、

もう進めん…

ということで予定を変更して今日はサンフアンに泊まることに。

 

しかし、他の巡礼者たちは予定通り次の町まで向かったようで、この村には顔見知りは誰もおらず。

 

さらにスーパーもレストランもない、静かな村…

 

 

お…おお…

 

なんか孤独や…

 

 

どうやら思ってたより、他の巡礼者との仲間意識が強くなってたみたいです。

 

別に日中ずっと一緒に歩いでるわけじゃないんですが、

町に着いたら一緒にご飯を食べたり、しょーもないおしゃべりしたり、夜に星を見に行ったり…

 

こうして1人になると、なんだかすごくさみしく感じます。

 

私は例の事件以降、もう仲間は作らないように、と常に思って過ごしてました。(友達はまた別。)

しかしこの巡礼路で、どうやらまた、仲間ができてしまったようです。

 

一緒にご飯を食べて、一緒に寝て、一緒のゴールに向かって頑張る。

 

それを仲間っていうやんな?(笑)

 

久しぶりにそういうの、いいなと思いました。

そういうの、また手に入れてるな今、と思いました。

 

 

そして今まさに、1つ先の町にいる彼らからメールが届いてます。

"どこにいる?明日会えるのを楽しみにしてる!"

"ブルゴス(明日の目的地)で待ってるね!"

 

仲間ってやっぱり大事やな!!

と思う1人の夜でした。

 

(ちなみにひとりひとりて連呼してるけど、おじいちゃんおばあちゃんとかは結構この村でストップしてるのでした。)

10日目、巡礼路の1日 <後編>

こんばんは。現在スペインは夜の10時です!

今日はサント・ドミンゴからベロラドまで、25キロを歩きました。

今日も雲ひとつない青空でした。

 

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雲っていうか、何もないわ。(笑)

 

 

 

 

昨日の9日目、巡礼路の1日 <前編> - 800km歩いたら許してくれますか?に引き続き、巡礼路、カミーノデサンティアゴの1日について紹介したいと思います。

たぶん、町に着くところからやんな?

 

 

 

 

 

【15:00〜16:00  到着】
だいたいいつもこのぐらいの時間に目的の町につきます。
町に着いたらまず今日泊まれるアルベルゲ(巡礼者のための宿泊所)を探します。
私はだいたいいつも公営のアルベルゲ。安いです。一泊5〜10ユーロ。寄付制というところもあります。

公営のアルベルゲの料金がなぜこんなに安いかというと、スペイン政府がいくらか負担してくれているかららしいです。ありがたい!!

 

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本日のアルベルゲ。5ユーロでした。

 

 

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中はどこもこんな感じで、たくさんの2段ベッドが並んでいます。

 

 


 
 
【16:00  シャワー、洗濯】
巡礼といっても、ただただ歩いてればいいだけじゃないんですね〜。そらそうか。


ということでアルベルゲについたらまずシャワーを浴びます。
その後、その日きた服を手洗いします。

毎日洗わないと、次の日着る服がありません。洗濯をさぼることは許されません。


私は白のTシャツを2枚もってきたんですが、

汗と泥にまみれる→しかし手洗い
という悪循環により、すでに黄ばんでます。かなしいです。

 

さらに毎日手洗いのおかげで、手がボロボロです。

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 見苦しくてごめんね!!どれぐらいボロボロか見せようと思って!!

 

 

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 中庭に干して乾燥中〜。

 

 


 
【17:00  買い物】
スーパーのある町なら、買い物にでかけます。これがなんといっても楽しみ!大きいスーパーやったらテンションあがりまくりです。
いやスーパーのなにが楽しいねん、て思うかもしれへんけど、楽しいねん。
 
日がな一日中、人も家もないところを歩いて、喉カラカラで、お腹もペコペコという状況からすると、
スーパーというお金さえあればなんでも食べたいものが買えるという場所は夢のようです!!!

 

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テンションあがりすぎて写真撮っちゃうぐらいやねん!!


ここで、今日の夜ごはんと明日のおやつ(歩きながら食べれるやつ)なんかを買います。

 

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私が買うのはだいたいチーズとフランスパンとハムとビール。全部合わせても4ユーロちょい!!

スペインのスーパーはとってもリーズナブルなんや!!!

 


 
ちなみにスーパーのない町の絶望感はヤバイです。
 
 

 


 
【18:00  夕食】
1人で食べたり、みんなで食べたり、日によります。

 
イタリア人グループはよく自分たちの作ったディナーに誘ってくれますし(今日もおいしい鳥料理をごちそうしてくれました!!)
昨日は韓国人グループが、韓国料理を振舞ってくれました。

 

自分の食べる分だけじゃなく、他の人の分まで作って配る。

それをみんなが自然とやってるのがすごいと思います。

巡礼路上では、食べ物も、飲み物もみんなで分け合って楽しみます。誰も独り占めしようとしません。
小規模やけど、世界平和がたしかにここに!!!
 
 

 

…写真を載せようと思ったら、食べるのに夢中で一枚も撮ってないことに気づきました。

なんてこった!!!!

近いうちに載せたいと思います。

 

 

 

 

【19:00〜22:00  自由時間】

消灯までみんな好きなことをして過ごします。

日記を書いてる人がとっても多いです。私は本を読んだり、ブログを更新したり。安らぎタイム。

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教えてくれる人がいるときは、この時間にちょっと英語を勉強しています。だいぶ喋れるようになってきたで〜(笑)

 

 

夕食後の二次会が開かれることもしばしば。みんなで飲んで歌って騒ぎます。特にラテン系の人々を中心に。(笑)

消灯時間を過ぎても誰も寝ようとしないので、アルベルゲの管理人さんに怒られることもしばしば…

 

 

 

【22:00  就寝】

多くのアルベルゲは、22時が消灯時間です。ので、私もこの時間にベッドに入ります。なんせ起床がめっちゃはやいからな…。

しかし、ここから眠りに落ちるまでに一苦労あるんですね。

 

なんといっても、ヨーロッパの紳士たちのイビキは想像を絶するうるささです。

 

お前それはわざとやってるやろ!!!?

 

みたいなレベルの人もいます。

 

いかにこのイビキたちを無視して眠りにつくか、が巡礼路の1日の最難関と言えるかもしれません(笑)

 

 

 

 

 

ということで、以上が私の巡礼中の1日のスケジュールです。

 

寝て起きたら朝が来て、また歩く。

その繰り返しです。

 

サンティアゴデコンポステーラに辿り着く日まで。

 

 

明日もまた、歩くで!!!

9日目、巡礼路の1日 <前編>

 

 なんだかいろんな人が読んでくれてるみたいで、とっても嬉しいです。

みなさん、応援ありがとうございます!

歩くのと並行して、頑張って更新も続けたいと思います(笑)

 

 

 

 

本日はナヘラから、サント・ドミンゴまで21キロを歩きました。

短いと思ってなめてたら登りがきつい区間でした〜。

楽な区間なんてないんやなここには…

 

 

巡礼も1週間を過ぎますと、徐々に行動パターンが決まってきます。

ということで今日はですね、実際のところ巡礼路の上で、私がどのような1日を送っているのか書きたいと思います。

(け…決して書くことが無くなってきたとかではないからな…)

 

 

 

 

【6:30  起床】

巡礼者の朝はとってもはやい…

5:30には起きてみんなガサガサ準備を始めます。(頼むからもうちょっと寝かせてくれ!!)

ということで私もイヤでも起こされます。目覚ましとかいらないです。

寝袋を畳んで、まだ暗い中宿を出ます。

 

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【7:00  朝食】

だいたい、アルベルゲ付近のバルで取ります。最初の数日間は、"朝はそんなにお腹も減らへんし節約の為に抜こう!"と試みたんですが、無理です。死にます。

朝ごはんは1日のエネルギーやからな!!

しっかり食べることが大事ですね。

 

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だいたい私はいつもクロワッサンとカフェオレです。2.5ユーロ前後。(今1ユーロ120円ぐらいかな?)

 

 

 

【7:30】出発

さて、腹ごしらえもできたので、歩き始めますよ!

順路は簡単、黄色い矢印を追っていくだけ。しかし山の中やと一本道でわかりやすくても、出発直後の町の中はわりと入り組んでます。

矢印を追ってるつもりでも、グルグルグルグル同じとこ回ってるやん!!!みたいなこともよく起こります(笑)

 

なんとか町を出られたらあとはひたすら巡礼路を歩くのみです。

さようなら〜ナヘラの町よ〜(2度と来ることないわ絶対)

 

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【7:30〜11:00  ひたすら歩く】

 

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【11:00  休憩】

巡礼路は数キロごとに小さな村を通っています。ので、そこでバルを見つけられたらコーヒーを飲んだり、トルティージャ(スペインの代表的なオムレツ)を食べたりして休憩します。

だいたいみんなバルに集まってくるので、小一時間ぐらいおしゃべりします。これが巡礼者たちの楽しみです。

 

 

コーヒーだけなら1.2ユーロぐらい、何か食べ物も頼むと、セットで3.5ユーロぐらいかな。

 

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味には当たり外れがあります(笑)

おいしいところのはほんとにおいしいです。癒されます。

 

(ちなみに長距離にわたって村がない区間では、道端で休憩してます。)

 

 

 

 

【12:00〜  再びひたすら歩く】

若干体力を回復したら、また歩き出します。

 

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清々しいぐらい何もないです。

巡礼路の上に、数人の巡礼者(ペレグリーノ)がいるだけです。

 

 

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 晴れた日のスペインの空はめっちゃ青くて広いです。

 

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登りなんかは、ほんとに空に向かって歩いてるような気持ちがします。

 

 

最高やわー!!!!

 

 

…と思ってられるのもつかの間です。

終盤10キロぐらいは、容赦ない暑さと、肩に食い込むリュックの重みと、足のダルさで毎日死にそうです。

ゔーゔーうなりながら歩きます。

 

は…はやく今日の目的地についてくれぇえ〜…

 

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そうして道の彼方にようやく町の姿を捉えたときの嬉しさはなんとも言えませんね。

 

 

 

 

 

…はい、ということで何か思ったより長くなってしまったので到着してからのことは明日書きたいと思います。

ここで終わりかよ!って思った人、ごめんね。(笑)

 

 

 

明日もまた6時に起こされる運命やからさ…

おやすみなさーい!!

8日目、なに考えてる?

 

今日はログローニョを朝8時に出発、午後4時過ぎ、ナヘラという町に着きました!

距離31キロ、8時間。

実は昨日が長距離だった上、ログローニョ→ナヘラ間は休憩ポイントが少ないので、今日は少しだけ歩くつもりだったんですが、計算ミスで31キロも歩くことに。

(予定してた町が見つからんかった…)

 

 

出発前にログローニョの池で、かわいい白鳥2羽を発見。

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頭かくして尻隠さず…

 

 

 

今日もずっといい天気でした。

地元の人によると、9月10月は例年雨続きで、こんなに晴ればっかり続くのは異常らしいです。

 

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持ってきた防寒具類も、レインコート上下も、まだ1度しか登場してません。

今のところただのお荷物!!!日々捨てたい欲求と戦ってます!!!

重いんや〜!!

 

 

 

ピレネーより長く続いた"ナバラ"をぬけてログローニョからは"リオハ"という地域に入っております。

 

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リオハ、好きな人はわかると思うんですがスペインを代表するワインの産地なんですね。

リオハワイン、とってもおいしい!

 

 

ということで、道の両脇にはひたすら、ほんとにただひたすらブドウ畑が続きます。

 

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30キロ間、

 

 

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どこまでも…

 

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…いや飽きるわ!!!

 

 

 

 

まぁでもこの大量のブドウから、あの安くておいしいリオハワインが造られるんですね〜。

感謝感謝。

 

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巡礼者同士、一緒に休憩したりもするんですが、歩いてるときは基本的に1人です。

 

ので自然と色々考えます。

 

 

宿に着いて浴びるシャワーのこと、

バルセロナに帰って食べたい物、

去年友達と行ったスキーがめっちゃ楽しかったこと、

モロッコの星空がめちゃくちゃ綺麗やったこと、

イタリアのピザ屋で友達に笑かされてコーラをその子の顔に噴射したこと(これは思い出して笑いが止まらなくなって1人でしばらくゲラゲラしてた)

あれ、KinKi Kidsのフラワーの出だしが思い出されへん、

あのショッピングセンターってユニクロあったっけ、

そういや家の近くのコンビニ、潰れてなにになったんやろetc...

 

 

 

 

 

はい、もう雑念の塊です(笑)

どうでもいいことばっかりグルグルしてます。

おまけに1人でニヤニヤしてるんで、完全にヤバい人です。

 

 

たまに他の巡礼者とすれ違って、

「今なに考えてる?」

とか聞かれるんですが、まさか

「一眼レフ、中古で売ったらいくらになるかなって!」

なんて欲望にまみれた答えは返せません。(笑)

 

 

 

 

 

…たまに、ほんとにたま〜に、自分の過去とも向き合います。

 

 

あのときなんであんなことになったのかとか。

それ以前の、ほんとに幸せだった毎日についてとか。

 

 

8時間のうち、20分ぐらいね(笑)

 

 

でもそれは、何か昔みた好きな映画のシーンを思い出してるような感じです。

ん?わかりにくいなこの例え…(笑)

 

鮮明に覚えてるけど、自分のものじゃない感じ…かな。

 

姿も心も、あれから色々変わったからやと思います。

あの頃の私はもはや私の中では他人のようです。

 

 

 

それでも昔の自分の罪を許す為に歩いてるとは、なんだか変な感じですね!

矛盾極まれり…

 

 

 

そんなようなこと(9割雑念)を考えながら物理的には日々前進中です。

 

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残り600キロを切りました。

 

 

体はどんどん強くなってます。

精神も成長できるといいなぁ。

せめて1時間ぐらいは意味あることを考えられるように…なりたい…

 

 

明日もがんばります。

7日目、特におもしろいことはなかったけどいいですか?

 

今日はロス・アルコスの町を朝7時に出発、ログローニョまで約30キロ歩きました。

 

 

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相変わらず朝焼けがめっちゃきれいです。

 

もう最近は節約をすっかり忘れて、ちょくちょくコーヒとか飲んで休憩してるので割と長距離歩けます。

 

そして体も慣れてきたのか、筋肉と関節の痛みも今朝は感じられませんでした。

 

ちょっとマトモな巡礼者らしくなってきてるんちゃうかな(笑)

 

 

今日でようやく1週間です。

まだ4週残ってると思うと動悸が…うぅ…

 

 

 ここ2日ぐらいは激しい山岳地帯を抜けたこともあって、割と平坦(いや決して平坦ではないけど)な道が続きます。

 

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見渡す限り大地。

土地ありあまってんなスペイン。

 

 

そんなわけで今日はひたすら黙々と、

たまに他の巡礼者とおしゃべりしながら、

(イギリス人のニューハーフのお姉さんにえらく気に入られたりしながら、)

夕方ログローニョに到着。

 

 

ログローニョは大都市ですので…

 

 

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じゃーん

なんとllaollaoがありました!

許されるための巡礼とかゆーてこんなもん食べてます!!

ごめんなさい!!!

 

llaollaoはスペインの有名なヨーグルトアイス店。(今年日本初上陸)

 私はここの大ファンなんや〜

まさかこんなところでお目にかかれるなんて。

 

 

 

アイスを食べながら街をぶらぶら。

幸せや〜。

 

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大都市に来ると、途端に日常に引き戻されますね。

巡礼路上は、ほんとに大自然の中に1人で、非日常って感じなので。

もう気分は三蔵法師なんで。

(ちなみに今調べたら三蔵法師は天竺まで17年歩いたそうです、一緒にしてすいませんでした)

 

 

 

 現在スペインは夜の9時半。

アルベルゲに戻ってダラダラしてたら、蚊に足をめちゃくちゃ噛まれてかゆいです。

なぜ私を噛む!!!!

もっと暇そうに町をぶらぶらしてる奴らを噛んでくれ!!!!

 

と思ってたらそろそろ就寝時間です。

おやすみなさーい!

 

 

なんなやねん、何もおもんないやんけ今日の日記!!

と思ったあなた、

 

 

ちゃんとタイトルに書いてるから!!!

6日目、エステージャの攻防!!

 

6日目にしてはやくも女性特有のあの事件が起きました!!!!

 

 

 

事件の概要を説明しよう!!

 

 

 

 

昨夜の話です…

 

私はエステージャという小さな町のアルベルゲに泊まりました。

 

アルベルゲの消灯時刻はだいたい夜10時頃。

なので私も夜11時頃には2段ベッドの下でうつらうつらしてました。

いや、ほぼ寝てたかな。

 

 

その時!!!

なんと私のベッドに乗り込んでくる人影が!!!!!

 

 

え!!!!?なにごと!!!!!?

 

 

私 「あんたベッド間違えてるよ!!!?」

 

容疑者「いいじゃない、一緒に寝ようよ!」

 

 

…いやほんまに、

誰やねんお前!!!!です。(笑)

 

 

すぐさま携帯のライトで犯人の顔を照らします!!!!

 

隣のベッドに寝ていたイタリア人青年でした!!!!

 

 

やっぱりお前か!!!!!!怒。

 

 

 

イタリア人容疑者(20)も1人でカミーノを歩いてるそうで、

彼もスペイン語がしゃべれることもあり

お昼にちろっとお話ししてたんですね〜。

いや、イタリアのどこに住んでるの?とか当たり障りのない話を(笑)

 

ただそれだけの関係です!!

 

更に言うと、

私は巡礼中はスッピンで髪の毛もボサボサ、さらに上下ともよれよれのスエットで生活しています。

 

あげく、別に可愛いわけでも、特にスタイルがいいわけでもないです!!

目がめちゃくちゃ小さいです!!!

(あれ?なんか悲しいぞ)

 

 

え!!?どこに君を駆り立てる要素があったの!!!!?

 

て感じやわほんまに。(笑)

 

 

 

私「いや何してんの!?はやく自分のベッドに戻って!!」

 

イタリア人 「君の笑顔が好きなんだ」

 

私「いやそんなんええから大人しく寝てくれ!!こちとら明日も早いんですよ!!」

 

イタリア人 「一緒に寝ればいいじゃない!(スマイル)」

 

周囲のベッドの人達 「Zzzz...(でかいイビキ)」

 

 

 

まだ周りの人を巻き込むほど深刻な事態ではないと判断し、イタリア人と一対一の攻防戦に挑む私!!!!

スペイン語力では若干私が彼を上回っています!

 

 

私「日本で彼氏が待ってるからムリ!!!!(嘘)」

 

イタリア人「僕は別に君の彼氏になりたいわけじゃないよ!」

 

私 「ならはやくベッドから降りて!(おいどーゆー意味やねんしばくぞ)」

 

イタリア人「君ってかわいいね!」

 

 

…何か話が噛み合ってへんけど!!!?

 

さすがイタリア人、噂には聞いてましたがほんとに手が早くて押しが強い。

確実に負け戦やのに、彼は引く気配を見せません!!!!

 

 

イタリア人 「君と話したいだけなんだ」

 

私 「ほんなら明日聞いたげるからとりあえず寝かせてくれ!」

 

イタリア人「今じゃないとイヤだ。(スマイル)」

 

私 「みて!!?みんな寝てるでしょ!?君だけだよ元気なの!!!!」

 

イタリア人 「お願い!!ちょっとだけ!!今日だけ!!君の笑顔ほんとにステキだよ!!!」

 

 

 

私 「ええ加減にせぇやぁあああ!!!!!!!!」

 

ゴンッ  ←渾身の頭突き。

 

 

 

 

…はい、ということで最後は語学力もコミュニケーションもくそもなく(昨日の記事は何だったのか)物理攻撃で撃退。

 

私はとっても頭が堅いので、さすがのイタリア人も鼻を押さえておずおずと退散していきました〜。

 

 

 

ということでですね、

いくらキリスト教の巡礼路だからといっても、こういう野郎もいるわけです。

 

世の中弱肉強食です。日々サバイバルです。

自分の身は自分で守らなあかんのや!!

 

と感じる事件となりました。

 

 

 

ちょっと面白おかしく書きましたが、本当にいざとなったら周りにもたくさん人がいるから大丈夫です。

お父さんお母さん。心配しないでね(笑)

 

 

 

 

ということで今日は寝不足からのスタートでした。

 

 果てしなく続く山々を眺めながら(そしてこの先の道のキツさを想像してビビりながら)今日も黙々と歩いたで。

 

私の後ろ姿やで。初公開やで。(みたい人もいるかなと思って…)

 

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途中、かの有名なワインの出る蛇口に遭遇したんですが、非常に残念なことに枯れてました。

 

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写真左が私の英語教師シルビアです。

残念さが表情からうかがえます。(笑)

 

 

 

 

今日も天気は良く、気持ち良く歩けました。

明日はログローニョへ。

巡礼路最長といわれる区間を歩く予定です。

 

頑張るぞ〜。

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