800km歩いたら許してくれますか?

2016年、21歳の女子大生がカミーノデサンティアゴフランス人の道を踏破したお話です。

出発前夜

〜あらすじ〜
時は平成。東京に、ある恵まれた女の子がいました。
家族にも友達にも恵まれ、なに不自由なく暮らしていた彼女ですが、19歳の冬、恐ろしい事件を起こしてしまいます。


その事件は、家族を絶望に追いやり、仲間を裏切り、自分の未来を閉ざしてしまうものでした。
なんということでしょう。
それはとてもとても重い罪となりました。

 

しかしそれから1年半後、放浪中だった彼女はとある異国の地で、ある噂を耳にします。


「フランスからサンティアゴデコンポステーラの大聖堂まで、歩いてたどり着ければどんな罪でも赦される」


その距離なんと800キロ。
大聖堂にたどり着くには、いくつもの山を越えなければなりません。
しかし、それで過去のあの事件が許されるのなら…

 

かくして彼女はこの巡礼路を歩くことを決意しました。


大きなリュックを1つだけ持って、旅はいま、始まるのです!!!

 

 

 

 

 

はい、どうかなこの出だし。
かなりドラマチックでいい感じやと思うんですが(笑)
嘘はついてないよ!!ほんとの話だよ!!かっこいい感じに言い換えただけで!!!

 

 

てなわけで、私は明日からカミーノデサンティアゴとよばれる、およそ800kmのキリスト教巡礼路を歩き始めることとなりました。

 

下調を怠ったせいで、あんまり情報がありませんがとにかく40日間ぐらい、ひたすら歩くとゴールできるらしいです。

はい、たぶんだいたいこんな感じ。

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ピレネー山脈とかを越えないといけないらしいです、不安です。 
なんせ体力ない上、トレーニングとかもしてませんから…。

(やろうやろうと思いつつ明日にしようとか先送りしてたらもう出発前日になってた)

 

 

何かの本で読んだんだか、スペイン人の友達に教えてもらったんだか、忘れてしまったけど、

この巡礼路を歩ききれると神の赦しが得られるという話。
どんな罪でも許されて、新しいスタートを切れるらしい。(ほんまかい)

 

ほんなら歩くしかないやろ!!!

 

 

 

上記の物語はほぼノンフィクションですが、1つだけ脚色したところが。

女の子は、自分の罪をとても後悔しているかのようでした。(その方が物語性があるかなと思って。笑)

 

でも私は自分の起こした1年半前のあの事件(このブログ読んでるあなたは知ってると思うが)で、自分の未来が閉ざされたとは思ってないし、あのときの選択に後悔もない。

 

ただ…私が裏切った多くの仲間には今でも申し訳ないと思ってる。あと、あの頃頑張っていたもう1人の私にも。

 

実際のところ、その人たちはもう全然気にしてないかも知れないし、いまのところ誰も私を責めたりしてない。(その後会ってないからわかんないけど)

 

でも私だけは、知っている。

後悔する気はないけれど、

あれは大きな罪だったと思ってる。

 

 

もう取り返しはつかない。

でも仮に、万に一つの確率で、

神様とか信じてるわけじゃないけど、キリスト教徒でもないけど、それでももし、

この道を歩ききったら許されるっていうのが本当なら…?

 

完全な自己満足でいいんです。

自分があのときの自分の罪を、許すことができたら…

 

……

 

…というか許すことにしよう。

もし800km、踏破できたら私はあの日の私を許す。

あの事件のことで、よくわからん責任感を抱え込んで悩むのをやめる。

思い出して、苦しむのをやめる。

 

それでいいや、

そういうことにしよう。(笑)

 

 

出発地点はフランス、サンジャンピエドポー。
目指すはスペイン、サンティアゴデコンポステーラ。

 

 

めんどくさがりだから、日記なんて続くかわからんけど。(そもそもネットが通じんのかわからんけど。)

ここに記録しておきます。

 

明日、2016年9月19日、出発。