800km歩いたら許してくれますか?

2016年、21歳の女子大生がカミーノデサンティアゴフランス人の道を踏破したお話です。

5日目、How about you?

 

 

おい、なに調子乗って英語のタイトルつけとんねん!!

 

 

 

 

て思ったやろ今!!!

絶対思ったな、私の友人達よ!!!!

 

 

 

 

…そうです、何を隠そう私は英語がまったくしゃべれないんですね〜。

 

使えるフレーズといえば、

 

"Where are you from?"

"I'm from Japan!!"と

"It's very cool!!"

 

ぐらいですかね。(笑)

 

 

 

 

巡礼路には世界各国から人が集まってきています。

 

 

地元スペイン人をはじめ、フランス人、アメリカ人、イタリア人、ブラジル人、韓国人、カナダ人、中国人、オーストラリア人、コロンビア人、ポーランド人、ハンガリー人etc…

 

たった5日歩くだけでも、こんなにたくさんの国籍の人と出会えます。

(残念ながら、今のところ他の日本人は発見できず。)

 

ずっと孤独に歩いてるわけではないんですね〜。

 

 

 

というわけで、巡礼者同士、ある程度のコミュニケーションが生まれます。

 

ここで冒頭の英語しゃべれない問題が発生するわけです。

 

 

 

他に日本人もいないし、女性の一人歩きは興味深いようで、みんな色々質問してきます。

 

 

が、

 

 

ほとんど何ゆーてるかわからん!!!!

 

 

 

という状態からのスタート。

 実は初日から言語の壁に苦しんでたんや…(笑)

 

 

やっぱり世界の共通言語は笑顔じゃなくて英語やん!!!!!!!(白目)

 

 

 

 

…でも不思議なことに、5日もすると徐々にしゃべれるようになってくるんですね。

 

いや、"しゃべれる" というのには程遠いけど

"なんとなく何言ってるかわかる"

ぐらいのレベルにはなります。

 

なんとなく何言ってるかわかったら、

中学時代に習った英語文法と単語を思い出して、なんとな〜く答えられます。

 

 

初日は

私 "Where are you from?"

外国人 "I'm from 〇〇, how about you??

私 "??????"

 

てなレベルでしたが、

今では "あなたはどこから来たの?"

って聞かれてるな、ぐらいはわかるようになったわけです!!

 

 

 

 

レベル低いなと思ったやろ今!!!!

 

ええねん、ちょっとずつしゃべれるようになってるから!!!

 

 

 

カミーノデサンティアゴは英語しゃべれなくても問題ないよ!

と、バルセロナの知り合いによく言われてましたが(ちなみにスペイン語はそれなりにわかる)、

 

やっぱ言語力って大事やなと思いました!

 

言葉が通じないと、仲良くなれても、肝心な話の内容がわからないのでもったいないです!!

 

 

 

まぁでも世の中親切な人もいるもんで、

 

昨日隣に寝てたカナダ人のシルビアが現在とても丁寧にわたしに英語を教えてくれてます。

"Before じゃなくて ago を使うのよ!"

とかね!

 

どんどん成長してるよ!!!

 

 

 

もしこれから、海外へ旅に出かけることがあるなら、少しでも英語を勉強しておくことをオススメします!!(笑)

 

 

 

 

 

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…というわけで、今日は食事も巡礼者みんなでとりました。

 

あまりの疲労でみんな若干顔が死んでますね〜

 

 

イタリア人チームが作ってくれたとってもおいしい夕食です!

グラッツェ!!!

 

 

 

では今日の行程を。 

 

本日はプエンテ・ラ・レイナからエステージャまで25㎞かな?7時間半で歩きました。

 

 

またきつい登りがあってしんどかった〜。

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そびえ立つ山。(笑)

 

 

途中、大地に描かれた世界地図を発見。

 

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見えるかな?

写真左端です。

 

写真を撮ってたらおじさんがやってきました。

 

 

 

おじさん 「あれ、僕がやってん!すごない?」

 

私「いや日本どこいってん!!」

 

 

 

…後日追加すると約束してくれました。(笑)

 

 

 

 

さらに今日はもう1つ事件が。

 

 

巡礼路には、野犬が出るという噂を聞いてたんで、

私は闘う覚悟ばっちり。

 

ドーベルマンとも渡り合うつもりでいたんですね。

 

ほんで今日、ついに出ました。

 

 

 

 

 

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…いや何か思ってたんと違う!!!!

 

 

 

 

 

 

そんな感じの1日でした。

おやすみなさ〜い。

 

 

4日目、迷ったら心を優先して

 

 

もう無理…

 

もう絶対無理…やめる…

 

 

 

 

 

 

…節約生活!!!!!

 

 

 

ほんま苦手やわ!!!

節約とか、倹約とかそういうの!!!

 

 

ということでフランスパンとチーズだけで食いつないでたのも最初の2日間だけですね。

 

以後はレストランに入りまくってます。

(だいたいどこの田舎町も一軒ぐらいはレストランがあるからね)

 

 

 

当然のことですが、ただ歩くだけといってもお金はかかります。

アルベルゲの宿泊費、朝、昼、晩の食費、水だって毎日買わなあかんし、バルセロナの家賃も払わないと!

 

そんなんが40日も続いたら破産してしまうぅうう!!!

  

 

という現実から、巡礼期間中はできるだけ節約を心がけようとしてたわけですが。

 

 

もう早速挫折しています。

 

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ワインも飲むし、マカロニも食べます。

 

 

あまりの挫折の早さに自分でもびっくりやわ。

友人Y氏の

「30日ぐらいはレストラン利用するやろな(笑)」

という予言通りになりました。

く…悔しい…

 

 

 

 

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はい、

 

今日は更に休憩時にもお店に入ってクロワッサンを食べております。

 

 

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今日登った山の中腹にあるこちらのお店のクロワッサンです。

 

小さいお店やのに、ここで焼いてるみたいでバターのすごくいい匂いがします。

 

 

それに引き寄せられて…じゅるっ…

 

 

バターたっぷりでとってもおいしかった…ほんとに…

 

 

ええねん、

"サマーウォーズ"の栄おばあちゃんが、

 

「一番いけないのは、お腹が空いていることと、一人でいることだから。」

 

て言ってたから!!

レストランで食事をするということは理にかなってますよね!!!

 

 

 

 

というわけで

節約生活はすっかり諦め気味の私ですが、

今日も旅の方は順調です。

 

パンプローナからプエンテ・ラ・レイナまで、30㎞近く、7時間ぐらいで歩きました。

 

 

 

今朝起きると、ほんとに足が痛かった…。

股関節からもげそう。

2段ベッドから降りるのも一苦労。

 

これがトレーニングをしてこなかった者の末路か!!!!(絶望)

 

 

 

てな感じで、今日は休息日にしようと(いやまだ4日目やけど)、5キロだけ歩いて次の町に泊まることに決めました。

 

それに今日は雨。

素人の私に山越えは厳しそう。

 

 

 

 

でもいざ歩き出すと、もっと歩きたいなぁと思うんです、不思議なことに。

 

足痛いし、雨やし、連日の疲れも残ってるけど、

もっと先に進みたいなぁ、まだ行けるやろって。

 

 

進むか止まるかの2択。

 

冷静に考えたら止まるべき。

 

無理して明日もっと悪化したらそれこそ最悪やし、時間もいっぱいあるんやし、

今日無理する必要なんてどこにもない。

 

 

 

でもこういうとき、私は理性ではなく自分の心を優先すると決めてます。

 

 

 

選択に迷ったらいつでもそう。

 

 

体がどうでも、状況がどうでも、そんなん関係ない。(いやそれも大事やけど)

 

自分の心が望むことこそが、1番優先されるべきやと思います。

(人に迷惑かけない範囲で…ね…)

 

 

 

 

私はいま、もっと歩きたいと思ってるから歩くんや!!!

 

心に従うんや!!!!

 

 

あかんかったら、そんとき考えればいいかなと思います。

 

明日のことは、明日考えよう。や。

 

 

 

 

 

ということで、いざ町を抜けて山へ向かいます。

 

雨もおさまってきました。

 

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本日挑む山のお名前は

"Sierra del Perdón"

 許しの山、かな?

 

 

この旅にぴったりですね。

 

 

 

ガシガシ登ります。

 

 

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途中おびただしい量のひまわりの残骸を発見。

写真の下半分、茶色いとこ全部ひまわりです。

 

 

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この活気のなさよ…

 

なんて悲しいもん見せてくれとんねん…

 

 

 

 

夏やったらさぞ綺麗なんでしょうね。

 

 

 

 

さてさて活気のないひまわり達を横目に、更にのぼっていくと

 

 

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でーん。

 

 

これ、なんか有名なやつですね!

(詳しくは知らんけど)

 

 

カミーノデサンティアゴを題材にした映画なんかで、よく見る気がします。

 

他の巡礼者たちも、ここで休憩しながら写真をパシャパシャ。

 

歴史とかよく知らなくても、有名なオブジェって、見るだけで何か嬉しくなるよね!(笑)

 

 

 

 

そしてここから今日の最難所。

この許しの山のくだりです。

 

昨日、宿でも噂は聞いてたんですが…

 

 

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この石だらけの道!!!!

 

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石1つ1つが結構ゴツゴツと大きくて、足を取られると捻挫しそうになります。

 

こんなめちゃくちゃ歩きにくい道が、なんと(おそらく)5㎞以上も!!!

 

ハイカットの登山靴じゃないと厳しいです。
(このアドバイス、誰か必要かな?笑)

 

 

 

転ばないように細心の注意を払って降りました。

 

一回滑って、前を行くお姉さんに

「大丈夫!?しっかり!!」

と心配されたけど。

ふぅ。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでようやくたどりついた麓の町にはこんな看板が。

 

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あと697㎞やって。

気づけばもう100㎞以上歩いてるやん!!

 

 

正直、ちょっと楽しくなってきてます。

 

明日はどんな道が待ってるやろうか!?

(まぁだいたい同じような山道やねんけどな!)

 

 

 

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まだまだ歩くよ〜。

 

3日目、惨劇のパンプローナ

 

【惨劇】目も当てられない、むごたらしい出来事。

 

 

 

だそうです、ネット辞書によると。

 

それがまさに今日、私の身に降りかかったのであった…

 

 

 

 

本日はスビリから、牛追い祭りで有名なパンプローナまで!

20キロちょいぐらいかな?(いや絶対もっとあったわ)

6時間半かけて歩きました。

 

 

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どことなく和の心を感じます(笑)

 

 

 

 

昨日より道は幾分穏やかですが、

連日の筋肉の酷使により全身が痛い…

肩が取れるぅぅ…

 

 

でもありがたいことに今日も晴れ。

 

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 ちょっと小高い丘を超えて

 

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町がみえた!!!

 

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と思って喜んでたら、

散歩中の地元のおじいちゃん

「あれはパンプローナじゃないよ、ハハハ」

 

 

あら〜残念。

 

 

 

気を取り直して山を降りて、街中を歩いていきます。

久しぶりの文明社会や…(笑)

 

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町の中にもしっかり黄色の矢印が。

地図もネットもないのに、目的地につけるってすごい。

 

 

 

そんなこんなで、今日は割とあっさりと(?)パンプローナに到着。

 

 

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おお〜

かわいい町!人がたくさん!

 

 

アルベルゲ(巡礼者の為の宿、一泊10ユーロぐらいで泊まれる)も立派です。

 

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中はこんな感じで2段ベッドがたくさん。

巡礼者たちの疲れを癒してくれます。

ありがたい。

 

 

修学旅行思い出すわ〜

と思ったけど修学旅行2段ベッドじゃなかったわ。

 

 

 

 

そしてここで…

 

例の痛ましい事件が 。

 

 

 

 

は〜ようやくリュックをおろせる!!

と安心したその時。

 

 

ん?なんかリュックがすごいベトベトしてる…

 

 

濡れてるとかそういうレベルじゃなくて、

なんか中からしたたってる…

 

 

そしてこのいい香りは…

 

 

私のシャンプー…

 

 

 

 

 

急いでリュックを開けてみるとなんと。

 

中でシャンプーボトルが爆発してました。

(正確にはフタが取れていた。)

 

 

 

ああああああああああ(絶望)

 

 

 

もう何もかもシャンプーに飲み込まれてドロドロです。

 

着替えから薬から食べ物からメガネまで…

 

 

 

私はバルセロナのお店のオリーブインシャンプーを使ってるんですが、これが緑色なんですね、

 

 

もうまさにスライムか何かに襲われたとしか思えません。

しかも奇襲です。

 

 

 

むごたらしい事件!!!惨劇!!!!

 

 

 

 

 

…いや大したことないやん!

出だし盛りすぎやろ!

 

 

と思ったあなた、

山から20キロ歩いてきてようやくリュックをおろしたら全ての荷物がシャンプーまみれやった時の私の気持ちを想像して!!!

これからシャワー浴びようと思ってたのに着替えすら失った私の気持ち!!!!

 

 

 

ということですごく悲しいです今。

悲しい…

私のシャンプーが…(自業自得)

 

 

 

 

リュックの中身は洗濯できるものは洗濯して、

どうにもならないものは…ウッ…

処分しました…

 

 

 

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 2度とこの悲劇を繰り返さないために、

今後はすべての荷物をジップロックに小分けしようと固く決意したのでした!!!!

 

失敗から学ぶことが大事やから!!

 

 

 

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中庭にて洗濯物乾燥中〜

 

 

 

ではでは、気を取り直してせっかく大きい町やし美味しいものでも食べに出るかな!

(節約どこいったんや!!!)

 

 

明日もサクサク歩くで〜。

2日目、夜明けって素晴らしい

 

現在時刻は午後7時!

 

私は本日の目的地、スビリにて寝袋にくるまってブログを書いてます。

 

ロンセスバジェスから21キロぐらいかな?

今日も無事に到着!!

 

 

そして私は昨日に引き続き恐ろしいことに気づいてしまった…

 

このブログ…

 

 

あと30日ぐらい毎日同じ内容が続くんちゃう!!?

 

 

だって毎日歩いてるだけやもん!!!!

 

 

 

ということで読んでくれてる人は退屈かもしれませんが、

自分の記録のために今日も更新したいと思います、はい。

 

 

 

 

朝、7時、宿を出発。

 

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出発早々コンポステーラまで790キロの現実を突きつけられます。

鬼畜です。

 

 

 

まだ薄暗い中、林道を進んでいきます。

何かあかんやつが出そうです。

 

こんなとこ、ほんまに通ってええんかい

と不安を感じながら進みます。

 

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しかし1時間もすると…

 

 

 

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東の空から太陽が!!

夜明けです!!!

 

めちゃくちゃきれい。

これは早起きして歩く価値ある!!

 

最近ハマってることもあって、頭の中ではライオンキングのオープニングが再生されていました〜(笑)

 

 

 

 

その後も黙々と歩き続けます。

 

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黙々と

 

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相変わらずリュックが私を苦しめますが、黙々と…

 

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今日もひたすら矢印を追って。

 

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たまに道先に小さな村が見えるとホッとする。

 

小さいBar(喫茶店みたいなん)で休憩して、ファンタレモンを飲みます。

ファンタレモン大好き。

 

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 そしてまた再開。

 

 

昨日知り合ったブラジル人のおじいちゃんが私の少し先を歩いておりました。

 

元気やなぁ

 

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私は歩くのがめちゃめちゃ遅いみたいでどんどん、他の巡礼者に抜かされます。

(山歩きなんかしたことないから仕方ない)

 

 

いいのさ、ゆっくりで。(笑)

 

 

 みんな、"オラ〜"とか"ブエンカミ〜ノ"(巡礼者の合言葉的なやつ)とか声をかけてくれます。

 

 

 

 

 

本日は快晴で、たまに開けたところに出ると爽快でした。

 

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携帯で撮ってもそれなりにきれい(笑)

 

 

 

そんなこんなで、3時前にスビリの町に到着〜。

今日は8時間弱かな?歩きました。

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私は貧乏なので、

節約しようとバルセロナを出てからひたすらフランスパンをかじる日々でしたが、(3食フランスパンとチーズ)

 

今日は疲れたので町にあった小さいレストランに入りました!!

あったかいご飯、嬉しいです!!

今日だけね!!

 

 

 

さてさて、

 私の相棒、クソ重いリュックのせいで肩が外れそうなので、しっかりストレッチしてから寝たいと思います。

 

 

 

明日は大都市パンプローナを目指すで〜。

1日目、ヤバさに気づく

 

はい、タイトルの通りです。

 

本日ピレネー越えに挑戦したわけですが、

 

これは…

 

これは素人が手ェ出したらあかんやつとちゃうの…

 

 

というレベルでした〜。

 

 

果たして無事に越えられたのか!?

ということで、今日の一部始終を。

 

 

 

朝7時、宿を出発。

まだ外は薄暗いです。

いよいよ始まった私のカミーノデサンティアゴ

 

 

意気揚々と歩き始めたはいいものの…

 

山の麓に着く前にすでに心が折れかける。

 

なんせリュックがめちゃくちゃ重い!!

 なにこれ!?

こんな重かったっけ!?

 

まるで誰かに両肩を引っ張られ続けてるかのような重さ…

 

巡礼者の中にはギターとか一眼とか持ってる人もいるんやけど、

信じられませんね。

すごい体力です。

 

…ギター必要!!!?

 

 

 

初めの休憩ポイント(8キロ地点)につくまでに、3回ぐらい

"もう、帰ろうかな"

と思う私。

 

心が弱いです。(笑)

 

 

しかしまぁなんとか、

(バルセロナに帰った時の言い訳を考えながらも)

休憩ポイントに到着。

 

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きれいな山小屋〜。

ここで、あったかいコーヒーを飲んだらやる気も復活。(単純)

 

 

再び歩き出します。

 

 

歩くルートは非常に簡単。

ただ、黄色い矢じるしを追っていくだけ!

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こういうのが道にたくさん並んでます。

これを追って、800キロ歩くだけ。

シンプルだ〜。

 

 

 

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中にはこういうめっちゃ適当なのもあって、

 

いや雑!!!!

 

と心の中でツッこむ私。

1人なので、声に出せないのが寂しいです。

 

 

その後も霧のなか、山をひたすら登ります。

 

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霧が濃すぎて一寸先は見えません。

 

誰もいないと思って1人で歌ってたら、

すぐ前に歩いてる人がいてめっちゃ恥ずかしい!!!なんてこともよく起こりました。

 

 

 

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羊や馬が、私の歩いてるすぐよこでダラダラ。

うらやましい〜。

 

 

私はというとトレッキングポールを両手に、ガシガシと山を登ります。

 

ほんとに、効果音つけるならガシガシ。

 

 もうポールを前足みたいにして4足歩行。

 

じゃないと歩けないぐらいしんどいんだなこれが!!!

 

 

 

 

歩き出してからどのぐらいかな、

 

もう何時間も歩いて、体が限界を訴え始めたころ、

スペインに入国。 

 

 

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人生の中で、徒歩で国境を越えるなんてなかなかない経験だと思います。

 

うん、普通ないわ。(笑)

 

 

 

 

さて、

その後わたしは昨日事務所のおばちゃんに注意されたにも関わらず、

 

なんと例の危険なコースへ!!!!

 

どんくさいなほんま!!!

 

というか危険に引き寄せられる星の元に生まれてるんちゃうかな!!?

 

 

 

しかし親切な巡礼者さんが助けてくれました。

 

「そっちじゃないよ!!!!危ないよ!!!戻ってきて〜!!」

 

かなり後方から叫んで呼び戻してくれるお兄さん。

 

助かりました。

 

 

1人で歩いてると、これが怖い。

霧がすごくてあんまり道は見えないし、

ネットは繋がらないしね…。

 

山を舐めたらいけませんね!!!

 

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さてさて、そんなこんなで

出発から8時間ぐらいかな?

 

無事に(ほとんど瀕死の状態で)、今日の目的地ロンセスバジェスに到着!!!!

 

 

距離にして27Km。

 

重いリュック担いでよくピレネー越えたわ。

 

 

よくやった私。

必死になって何かをやるのって、久しぶり。

達成感ってこーゆー感じやったなぁ。

 

 

 

 

正直、ネットとか本を見る限り、

 

余裕とはいかないまでも、まぁいけるだろと思ってたんだな〜。

 

2年前まではバリバリに運動してたし、もとから人より筋力ある方だと思うし、

運動神経は全くだけど、根性とか持久力もある程度あるし…

 

 

 

たかをくくってました。

 

 

それはもう過去の話なんですね。

 

それはもう2年前の話で、今じゃない。

 

 

"あの日"以来、私は色んなことが(物理的に)できるようになりました。

 

車に乗れるようになったし、

外国語がしゃべれるようになったし、

料理ができるようになったし、

自分でお金を稼いで生活することができるようになったし、

ギターが弾けるようになった(かな?)

 

 

小さなことから大きなことまで、できることが増えました。

 

 

でもその一方で、

 

もうあの頃のようには走れないし、

力もない。

重い荷物を担いだら息切れする。(笑)

 

 

 

まぁ薄々気づいてはいたけど、あんまり考えないようにしてたんやなー。

 

あの選択によって失ったものもあると。

きっと他にもたくさんあると。

 

 

それを今日突きつけられました。

 

 

 

 

まぁでも、だからといってここでやめるわけにはいかないので!

 

限界を超えてこそ、意味があると思うので!!!

 

 

 

明日からも歩きたいと思います。

 

なんせこれ、まだ初日やからね。(笑)

 

スタートラインに立つ!

※ネット環境がなくても、とりあえず記事をかけるときに書いて、アップできるときにアップすることにしました!

のでアップする日付と記事の内容がずれてます!

 

 

 

 9月19日。

現在フランスは午後8時25分です。

 

私はというと無事出発地点サンジャンピエドポーにたどり着き、今日の宿も確保できました〜(10ユーロ)

 

 

朝7時、バスはバルセロナを出発。

スペインの朝は遅いので、まだ真っ暗!

 

まずサラゴサで乗り換え。

スムーズに。

 

そのあと、パンプローナでもっかい乗り換え。

これもスムーズに。

このあたりから、明らかに巡礼者っぽい人たちが増えてきます。

意外と仲間がたくさん。

みんなでっかいリュック持ってる。

 

はい、ということで着きましたスタート地点。

特に書くことないわ…

別にアクシデントもなかったし…

 

いや、いいことやんな(笑)

 

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サンジャンピエドポーの街はこんな感じ!

ドラクエみたい!!

(ドラクエ知らんけど!!)

おしゃれですね!

 

 

街の事務所で、巡礼者登録を行います。

 

クレデンシャルという旅のパスポートみたいなのを発行してくれて、そこに訪れる町ごとにスタンプを押していかなければいけないらしい!謎の義務!!

 

なるほど、それがコンポステーラに到着したときに、"こんなに歩いてきましたよ〜"という証明になるわけですね!

(コンポステーラまでたどり着けると、巡礼証明書を発行してもらえます)

 

ますますRPGっぽいな〜(笑)

 

 

さらに事務所のおばちゃんが、明日からの道を教えてくれます。

 

おばちゃん「1人で来たの!ゆっくり行くのよ!ゆっくり!慌てないでね!!ゆっくりよ!!険しい道だからね!自分のペースでね!ここの別れ道は危ないから行っちゃダメ!ゆっくり行ってね!」

 

…そんなにせっかちに見えたんかな(笑)

何度も念をおされました〜。

心配してくれてありがとうおばちゃん。

 

 

 

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巡礼者の印となる、帆立貝のお守りもゲットしました。

 

 

 

 

…しかし1つだけ言わせてもらいたいんやけど、

 

最大の難所と言われてるピレネー山脈越えですが、

 

なんと、

 

明日(初日)にあるらしいです。

 

 

 

いや誰やねんここスタート地点にしたん!!!

 

そういうのはクライマックスに持ってこいよ!!!

てかクライマックスにくるようにスタート地点設定しろよ!!!

こっちもまだ心の準備できてへんわ!!

 

 

という感じです、今。

 

 

まぁなんか、最後には最後でセブレイロ峠?というまた別の山越えが待ってるらしい。

 

ということで先にも色々待ち構えてるし、

いずれは越えないといけないわけですからね…

 

初日だろうと関係ないらしいです(笑)

 

 

頑張りたいと思います。

ということで準備

 

さてさて、さっきは旅に出る経緯を書いたわけですが(かなり壮大な感じに)

 

現実的な現在の状況はといいますと…

 

 

荷物がおさまらん!!!!!

 

え、おかしいで

だって今回は軽量化を考えなあかんから、化粧品は持って行かへんし(山の中とか誰にも会わないと思う)、一眼レフもパソコンも置いてくねんで…?

なのに何故…

普段の旅行より荷物が多いんや…

 

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お…重い…

まだこれに水とか、食料とか、防寒用ジャケットとか持って行かないとと思うと恐ろしいですね。

 

 

なにが邪魔って、寝袋とストック!!!!
でもこれは絶対必要と登山ショップで言われたので、持って行きます…。

 

Tシャツとか下着は、毎日手洗いするつもりで3セット。うちの1セットは着用。

 

遭難したとき用に飴ちゃん。(なんと雪山での遭難は既に1回体験済み…)

 

あった方がいいらしいので、小型ナイフ(どこで使うんや…)

 

ちなみに今回の旅のお供本は、

私の大好きな映画"わたしに会うまでの1600キロ"の原作(シェリル・ストレイド著)です。原題は"wild"

ある女性が、母の死後、1人でアメリカのPCT(砂漠とか雪山を越えていく長距離ハイク)を1600km歩くお話。

実話です。めちゃくちゃかっこいい。

 

重いならそれ置いて行けや!!!

って感じですが、これは諦められない…

 挫けそうになったら読もう…

 

 

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はい、完成。

 

 

急に不安になってきたぞ。

こんな何キロもあるリュック背負って、山とか登れんの?私。

 

 

というかまず、出発地点のサンジャンピエドポーまでたどり着けんのか?

 

私は現在スペイン、バルセロナに滞在中なので、

 

バルセロナサラゴサパンプローナ→サンジャンピエドポー

 

というルートをバスで行くつもり。

というルートがあるはず…(独自調査)

あってくれ…

 

 

 

 

さっき話した映画の中で大好きなセリフがこれ、

 

"勇気が君を拒んだら、その上を行け"

 

 

 

 

ということで、行ってきたいと思います。